<成り立ち>
1973年、農業問題や、農協のあるべき姿を考える学習組織として誕生しました。第2次減反を境に、自分たちの経営そのもののあり方を問い直され、それまで交流のあった生協さんと産直するようになりました。 農産物以外に最初に手がけたのが餅の加工です。当初は、会員の自宅を持ち回りで作業していましたが、加工場が必要となり、1987年に10坪の小さな加工場を建設しました。
その間、都会の皆様とのおつき合いがだんだん拡大し、同士的なグル-プから外に開かれた協同組織を作る必要性が増し、1989年に農事組合法人「庄内協同ファ-ム」を設立。 その後、餅の加工から、組合員の生産する野菜や加工品の物流が拡大するに伴い、新たな発展を期して、1991年に加工場を建設しました。
以降、消費者の支持を得て餅製品は量的拡大がすすみ、管理面でも栽培の特徴が製品づくりにいかせる施設が必要になり、1999年に社屋・加工場を現住所に移し有機加工食品工場として新たに建設しました。組合員の経営を守り、地域の農業を発展させる拠点として、またムラとマチをつなぐ産直交流の中継基地として展開しています。
<私たちのものづくり>
5市町にまたがり、散在する組合員の農業形態はその多くが稲作を中心に、野菜や果樹、農産加工等を組み合わせた複合経営です。自社工場による餅製造もおこなっています。たい肥作りや除草、栽培方法について毎年試行錯誤を繰り返し、成功や失敗を「おらほのやり方」として経験を報告・共有し、おいしい農産物の生産に心がけております。
- 秋
- 実りと収穫に喜びの季節。風と空の色が変わり、色付きはじめた稲穂より一足早く、へちまの水取りがあります。うるち米ともち米の稲刈りが済み、今年の作況に思いを馳せる間もなく乾燥・調整作業と並行して、早くも10月には餅の製造が始まります。前後して、柿の収穫、干し柿作り、大豆などの豆類の収穫や、漬け物作りの作業があり、年末に向けて餅の製造作業が連日遅くまで続きます。棚卸しと大掃除、やっと年越しをして新年を迎えます。
- 冬
- 春仕事に間に合うように堆肥作りがあります。節分用の豆菓子、ひな祭り用のひし餅とひなあられの製造もあります。雪が積もり名物の地吹雪が舞う頃、ここぞとばかりに会議や学習会、勉強会、地域行事が重なり、ゆっくりもしていられません。
- 春
- 雪解けと共に米作りに向けた育苗の準備が始まります。平地での5月初旬から中間山地まで高度差さがあるほ場での田植の時期は、同品種でも1ヶ月程のずれがあります。庄内柿の選定、だだちゃ豆、大豆等の豆類の播種や定植が、それぞれ田植えと前後して行われます。「育苗半作」、春は1年を決めるとても忙しい季節です。6月には麦茶用の大麦の収穫があります。
- 夏
- だだちゃ豆の収穫が品種によって7月の終わりから1ヶ月半位に渡り行われます。水田を始めとした除草作業は半端じゃなく大変です。そしてまた、風と空の色が変わります。
<私たちの目指す事>
私たちは、日本の農業を守り発展させるために、1人でも多くの農民が生き残れる為には、何をしたら良いかを考えて行きたいと思います。都市と農民の交流の中で、同じ生活者として、より良い生活環境、自然環境を実現する為の課題をさぐってゆきたいと考えています。より多くの仲間を求めながら。
<活動の内容>
- 組合員の経営の安定を図り地域の農業を守るための活動
- より安全な農産物の生産のための学習と実践
- 農産物の他面的な価値の発見と加工の実践
- 食べ物と農業のあり方を考えて下さる皆さんとの交流
- 安全性とおいしさを大事にする農産物流通の創造
- 自然環境や生活環境を守り、次世代により良い環境を引き継ぐための運動
- 安全で健康な生活を求めて、日常生活の見直しと学習
<私たちの農産物、農産加工品>
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通年商品
- うるち米(つや姫、雪若丸、コシヒカリ、ひとめぼれ、ササニシキ)
もち米(でわのもち)、餅(白餅、玄米餅、よもぎ餅、黒豆餅)かき餅(玄米、豆)、大豆、黒豆、青豆、きな粉、青きなこ、黒豆きなこ、もち粉、うるち粉、麦茶、米おこし(玄米、ピーナッツ、モロヘイヤ)、ポン菓子、玄米あられ、揚げ潮あられ、白山紫黒(古代米)、月桂樹、特別栽培玄米パックご飯(黒米入り)、ぱりひめ、玄煎、にょっこ - だだちゃ豆、ちゃまめくん、庄内柿、干し柿、漬物(いぶしたくあん、紅花たくあん、赤かぶ漬)、餅(鏡餅、ひし餅)、ひなあられ
季節供給品
アクセスマップ
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鉄道
- 庄内には新潟~青森間を結ぶJR羽越線が横断しているほかに
庄内のほぼ中央の余目駅を起点として、新庄で奥羽線につながる陸羽西線が横断しています。
●東京から来る場合は東京(新幹線)→新潟(特急)→鶴岡が一般的です。 -
空路<
- 鶴岡、酒田の中心部から、車でほぼ20分程の位置に庄内空港があります。
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道路
- ●東北道の山形か古川から約2時間30分以上●関越道の新潟からは3時間以上
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庄内協同ファ-ムの位置
- 酒田、鶴岡の中間くらいの位置、両市の駅から車で約20分のところ。空港から15分。
(国道7号線沿いから1km程平野部に入るとこにあります。
組織概要
社名 | 農事組合法人 庄内協同ファーム |
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所在地 | 〒999-7631 山形県鶴岡市八色木字西野338 |
TEL | 0235-78-2120 |
FAX | 0235-78-2140 |
ホームページ | http://www.shonaifarm.com |
infocom@shonaifarm.com | |
設立 | 1989年2月 |
出資金 | 2820万 |
組合員数 | 38名(23戸) |
協力組合員数 | 7名(米3名、大麦3名、柿1名)(令和4年3月末現在) |
業務内容 | 農産物の生産加工及び農産物加工品の製造販売 農産物検査業務(米穀) |
沿革
1973年 | 庄内農民レポート発足。 後継者として就農した青年たちが、第1次減反の開始や出稼ぎ、兼業化の進行の中で、自分たちが農業をやり続けて行けるのかを悩み農業や農協のあるべき姿を考える学習組織をつくった。昔の農民が困難を克服した足跡に学ぼうと地元古老から聞き取りした記録「農民レポート」を発行。組織名となる。 |
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1978年 | 第2次減反を境に自らの経営の在り方を問い直し、消費者団体や生協との交流と産直取引が始まる。 |
1987年 | 三川町に小さな餅の加工場を建設。 |
1989年 | 農事組合法人庄内協同ファームに法人改組。(組合員25名) |
1991年 | 三川町に社屋、加工場を建設。 |
1993年 | 余目町(現庄内町)に共同の精米センターを開設。 |
1994年 | 前年の米の凶作を契機に「お米会員制度」を開始。 |
1999年 | 認証委員会(現生産履歴監査委員会)・環境委員会(現安心農産物生産委員会)の設置。 |
2000年 | 有機JAS認定の取得(有機農産物及び有機加工食品の認定・表示)・環境マネジメントシステム導入 |
2001年 | 藤島町(現鶴岡市)に新社屋及び加工場・精米所を建設。 第1回生産者集会開催(環境方針の確認と環境負荷の少ない農業の推進)・紙マルチ田植機導入。 |
2003年 | 三川町農業協同組合(現JA庄内たがわ農業協同組合)と庄内産直ネットワーク協議会を設立。 |
2004年 | 田んぼの生き物調査開始。 |
2005年 | 農作物検査機関登録 |
2014年 | 設立25周年記念事業開催。 庄内産直ネットワーク協議会にて山形県知事賞受賞。 |
2015年 | 庄内産直ネットワーク協議会にて環境保全型農業推進コンクール農林水産大臣賞受賞 |
2017年 | やまがた有機農業の匠認定者に4名の組合員が認定 |
2020年 | 乗用除草機「ウィードマン」導入 |