庄内協同ファームだより

トップページ > 庄内協同ファームだより > 庄内協同ファ-ムだより 1998年5月発行 No.42

苗箱にミミズの赤ちゃん

小野寺喜作 鶴岡市 1998.5.23

我が家は今年もマイペ-ス(?)の農作業をしている。気温が高い日(30度をこえる夏日もあった)が多く、苗の生育が予想以上に早かった。苗にせかせられる様に農作業が進み、5月初めに田植えをした農家もあれば、私のように5月19日の田植えといった調子もある。
 周囲の農家より7~10日遅い種まきを4月19日にした。箱詰めした土に白いカビがたくさん見える。手伝いの子供たちから「お父さん、こんなカビだらけの箱に種まきして大丈夫だ?育たないのでは?」との声。悪いカビでなく、有用な放線菌だから心配ないと思うのだが....。不安な気持ちを抱きながら、生育を見守った。
 好天に恵まれ肥料を少し控えすぎたため、葉の色は淡いが、しっかり根張りも良くみるからに丈夫そうな苗ができた。育苗中の防除も薬剤でなく、玄米酢、木酢、天恵緑汁等を2回ほどやっただけだ。本田の肥料も有機100%の取り組みをした。 周囲の田植えがすっかり終わった5月17日に代掻きをし、19日に田植えをした。田植えの際、苗の根の部分が赤いのに気がついた。   カビ?よく見ると糸状のものが動いている。なんとミミズの赤ちゃんのかたまりだった。他の苗も見ると赤い糸のかたまりがあった。有機100%のためなのかは定かでないが、小さいミミズの赤ちゃんを見て、何故かうれしい気持ちになった。
 水の中にも小さい生き物たちがたくさん動きまわっている。生き物に囲まれたなかでの農業だ。
 毎年、より安全な農作物作りへの取り組みは、失敗をくり返しながらも、少しずつ確かなものがみえてきた様な気がする。
 私が田植えを遅くするのには理由がある。畑作業(だだちゃ豆の種、枝付け)との関係もそうだが、カモによる除草で無農薬栽培の稲作りをしているからだ。 カモのヒナ(生後1週間)を田に放つ日(今年は27日の予定)から逆算して田植えの日を決め、代掻き日、種まきの日を決めている。田植え後、日数があきすぎて、ヒエが大きくなるとカモがヒエをよけて除草をしないのだ。気温が高くならないと、カモが寒さで死んだり動きが悪かったりするので、5月下旬にならないとカモを本田にいれられないのだ。今年は90a分を無農薬有機栽培で取り組む計画でスタ-トした。ほかは除草剤1回使用、有機率70%(N換算)の低農薬栽培だ。 種モミの消毒は、60度のお湯に15分間つける方法で済ませた。種まきする土も化学肥料は使えないので、有機100%のぼかし肥料をまぜてやった。当然土壌消毒剤や、育苗のための薬剤も使わなかった。

”東京から”NO.1 「5月」

東京駐在員 吉澤 淳 1998.5.23

 月に一度は、打ち合わせや会議のため庄内に行く。東京からの交通手段は、上越新幹線新潟経由、羽越線特急乗り換え鶴岡まで約4時間かかる。羽田から一日3便の飛行機だと庄内空港まで約1時間。空港から事務所までは、誰かに迎えに来てもらうこともあるけれど、ここの所のお気に入りはバスと徒歩。最寄りのバス停で降りて20分位、国道をはずれ集落を抜け田んぼの中の農道をぼっちらぼっちら歩く。今回は天気も良くおまけに爽やかな風まで吹いてくれて、例年になく早く田植えが終わった田んぼの中を歩いて行く。驚いたムクドリが慌てて飛んでいった。カエルの大合唱はもう少し先だ。 ここら辺りの水田の一枚の大きさは3反(900坪。約30アール。1アールは10m×10m。)だから、端から端までけっこうな距離がある。
機械の能力かその水田のくせか個人の性格か。きれいに並んで植えられた苗も良く見ると、微妙に曲がっていてオモシロイ。きっと何か考え事をしていたんじゃない、ほらあんなに曲がっている。君のせいじゃないよね。秋には大きな実りを頼むよ。
 さて主たる用件の会議の方は、缶入りのお茶のコマーシャルじゃないけれど、「日本の会議は」というやつで終わったのが夜の11時半過ぎ(どこも同じかな)。その後、ぐちゃぐちゃしみじみハハハと酒飲み話しで、午前の3時半。もういい加減と、ひとり事務所で眠ろうと灯を消すと窓がほの明るい。月かと思い窓を開けるともう空が白みはじめている。東京よりずっと夜明けが早いんだ。
 春はみんな忙しく誰も遊んでくれない。こんな感じも悪くないなと帰り途、羽田の滑走路の際にはシロツメグサ。



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