庄内協同ファームだより

トップページ > 庄内協同ファームだより > 庄内協同ファ-ムだより  1998年3月発行 No.40

野鳥に四季を感じて!! 農作業に励む。

小野寺 仁志 1998.3.20

今年の冬は大雪でその分春の訪れがはっきりしているかと思えば、そうではなく不順な天候で冬タイヤを脱いで夏タイヤに替えた自動車が雪がうっすらと積もった路面でスリップし路肩を踏みはずしている光景を見かけることがあります。今年も天候は思わしくなく、冷夏などが懸念されているなか、稲づくり始めの仕事「塩水選」を昨日行ないました。
 ところで私は農業をやりながら季節の変わり目を野鳥の初鳴きや飛来時期で感じて四季の移り変わりを楽しんでいます。
 早春を感じるのは白鳥がシベリアに帰って行くことや身近では雀やムクドリが朝方鳴き初める事です。冬、いっさい鳴かなかった雀やムクドリがなぜか春になると鳴くのです。今年は2月27日平年より数日早い鳴きでした。その後つばめが4月中旬、稲の種まき頃わが家を訪れて産卵、子育てに9月上旬まで励むのです。これは私が小学校頃からの事でもう30年以上も続いていて、このツバメ(わが家に営巣した初代から数えて何代目のツバメなのか?)がなぜか毎年大安の日にわが家にやってくるのです。ですから今年はおそらく4月11日か17日どちらかだと思います。また春作業盛んな頃、田畑ではにぎやかなヒバリの鳴き声が聞かれます。
 初夏を感ずるのはなんと言ってもキジバト、カッコウの初鳴き、6月に入るとまもなく田んぼにゴイサギが訪れ排水されている水田に降り立ち、虫やドジョウを上手に捕まえている光景を見かけます。
 私に秋を感じさせと野鳥はあまりいませんが、強いて言えば雀が収穫間近の稲穂をついばんでいる光景とツバメがわが家から去る時のツバメ達の大群を見る事です。
 冬の到来を感ずる野鳥としては、なんと言ってもシベリアから飛来してくる白鳥、そしてわが家の庭にある木の実と軒先に吊るしてある干し柿を食べに来るツグミ。
  こんな感じで忙しい日々のなか、気持ちにちょっとの余裕を持ち、耳を澄まし景色に目をくばれば、自然はいろんな物を聞かせ、また見せてくれます。
  注意深く観察すれば自然の少ない都会でも結構いろんな野鳥に出会えると思いますので、ぜひお試し下さい。

スケッチ

小野寺美佐子 1998.3.25

 今年も桜が咲く季節になりました。七年前、再発の心配を抱えながら病院を後にした私は私は、桜吹雪舞う公園の中をあてもなくさまよい歩いていました。桜の見事な年でした。花ふぶきに身体が包み込まれてしまうのではないかしらと思うぐらい、花びらが風に舞っていました。あれから七年たちました。 一番気掛かりだった五人の子供達もずいぶん大きくなりました。あの時、子供達の事を考えるとどうしても逝きたくありませんでした。それに私には、やり残した事が沢山ありました。
地元を中心に宅配をやっている私は会員さんの励ましの声にも早く応えたいと思いました。自分を必要としてくれる人のために一日も早く元気になろうと必死でした。 季節は春、もの皆芽吹く時です。蒔いた種が双葉を開いてゆく様に力強さを感じ、勇気が湧いてくるような思いがしました。私の衰えていた生命はこの自然と共に蘇るようでした。そんな思いが私を生き急ぐかのように、地域や行政、農業等の事業の参加に駆り立てました。
様々な人との出会いは視野を広げ、チャンスと試練を与えてくれました。とても濃縮した日々を過ごしていたのですが、この頃もう一度自分を振り返ってみたいと思うようになりました。「私が本当にしたい事は何か、どのように生きてみたいのか、心の底から出る言葉を言ってみたいと思いました。」
年毎に厳しくなる農業情勢は、夢や未来を閉ざしてしまう程、生活も精神も圧迫します。それでも私が生きてみたい世界は、農業の中にあります。土を耕し、作物を育てる仕事は、私の生命を育てると思っています。もう少ししたら、生命ある事を確かめるように、一人で見に行った公園の桜が咲きます。今年は、早朝の静かな公園の桜を夫と二人で見にゆこうと思います。
私に与えられた人生が何年あるか解らないけれど唯一、直系家族である夫と、日溜まりの中で微笑む”爺と婆”を夢みておだやかに生きてゆきたいものだと思います。



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