庄内協同ファームだより

トップページ > 庄内協同ファームだより > 庄内協同ファ-ムだより 1999年6・7月 発行No.55

土地の名前

五十嵐良一 鶴岡市 99.7.08日

 双子の末の娘達が、中学に入り英語を習い始めた時「外国語の単語は覚えられない。」「なぜ、朝はモ-ニングで、林檎はアップルなのか?」「英語では何故そう言うのか?」と二人が二人して、しきりに不思議がり私に聞いた事がありました。人は、新しい言葉を記憶する時、どんなイメ-ジを形づくり記憶するのだろう。そんな事を考えた時がありました。
田畑にも名称があります。
 それは、場所を特定するだけでなく、その言葉に土地の記憶を感じます。圃場毎に、土質や水のかけひき、肥培管理の違い、作物の出来が会話され、代々語りつがれ、言葉の意味をふくらませ、それが土地に対する愛着となり、先人達のその土地への思いを想像します。
 隣村に面の山という村があります。大山川という川沿いにあり、観山橋という橋があり、川下に向かうと、鳥海山が真正面に見え、残雪の山を望む時、正にその場所は「面の山」「観山橋」です。先人達の育った土地への愛着と名づけ方の妙に、目を楽しませる山の見事さと共に、なるほどなるほどといつも感心します。
 春先に転作の書類を書く時の事です。田には、それぞれ字(あざ)名と、地番があり、転作をする圃場の場所をそれぞれ特定し、後に、作目と共に確認されます。

 Y君のそばにいた30代で同年代のS君が「お-。Yよ。その字なんて読むの」「被栄田(ひえた)っいうのよ」「へえ-なんか、草だらけのヒエ田っていう感じで、転作には、ピッタリの田でねエか。んでも、初めてきいたの。」向かいにいた私「そうか、おたく等は、圃場整備前の田の字名知らないわけか?」
 私の村、圃場整備の時に、数多くあった字名を平元と長田だけにし、あとは地番にしたのだった。「平田っていう村だから、長田と平元でいいんでないかい!」そんな感じで決めたんじゃなかろうか?

 となり村では、かなり字名を残したらしいが。それでも、圃場整備から除外された、苗代跡地や宅地には、以前のまま字名が残っており、そんな会話になります。「俺の苗代あとの名前は、財に当るってかいて財当(サイトウ)っていう字名だぜ。なんか土耕すと宝物でも出てきそうだな」「ん-あの辺は土がいいから、なんか米もとれそうダナ」「いや、財当っていうのは、斎藤からきたらしいぞ、その名は」「となり村の播磨(ハリマ)には、斎藤の名字が多いだろう」「へえ-土地の名前にも様々由来があるわけか」
 今でも、我々1950年生まれ前の百姓は、以前の字名で、自分の圃場を呼ぶ事があり、コンバインの刈り取り共同の時、聞き返したりします。それでも、形、面積もほとんど同じで、目印になるものもなく圃場図面を片手に農道から東へ何枚目とかで識別するしかなくなりました。
 土地に対する愛着、先人達の思いのこもった田の名前が代々呼びつがれ、自分なりのイメ-ジで体にしみこみ、会話され。それは、言葉の意味をふくらませます。
酒をのみながらの話。
 「大山川のそばの田は、あそこ鶴の瀬っていうなや。なんか昔、鶴でも渡って来たのかの-」「そうだぜ、きっと。そのそばの川端の畑は舞代(ぶたい)っていうし、何 か、鶴がいっぱい飛んで舞ってるって感じだの」「んだ、んだ。あそこの鶴ノ瀬の大山川の古川さ、水ばしょうが群生してて、きれいだもんだけの-。今は河川改修でなくなったども」
 河川の改修や圃場整備で風景が変わり、地名も忘れられ、土地のイメ-ジが小さくなるような気がします。土地の名前を、風景や過去を連想し、自分なりのイメ-ジをふくらませ記憶し、土地を特定する。味気ない数字をならべた土地の識別より覚えやすく伝えやすいのだが・・・・・・。

夏本番!「だだちゃ豆」の生育は順調です。

東京駐在員 吉澤 淳 99.5.27日

 7月の梅雨入り後も、強風や長雨の少ない、2日間くらい続く雨が降っては2.3日天気が続くといった具合に、作物にとって良い天候のもと夏の味覚「だだちゃ豆(枝豆)」の生育状態は順調です。 だだちゃ豆と呼ばれる種子には、何種類かありますが、種子の特性に合わせ、順次、播種時期をずらして、収穫期が集中しないように畑に移します。天候に左右されますが、9月10日すぎ頃まで食べて頂けるように栽培管理をしています。

8月初旬まで順調な枝豆もこれから心配されるのは、8月中旬ころに食べころになる枝豆に虫がつくことです。 「早生もの」「晩生もの」と言われる枝豆には、虫つきがあまり心配されませんが、毎年、中旬ころに少なからず発生して困らせます。現在の防除対策は赤ト-ガラシエキスの散布。効いてくれることを祈りたいと思います。今年、私も約1aほどの畑を借りて、枝豆栽培に挑戦を試みています。9月初旬に収穫される枝豆の種子ですが、先輩生産者に教えうけながら、時期適処に作物、畑に相対する事を勉強しています。

くじけず、播種から草取り収穫まで約3ケ月間の作業を完結させ、皆様の元にお届けしたいと思います。 例年になく、上出来になりそうな今年の「だだちゃ豆」は、夏本番の梅雨明け後、7月28日頃より出荷可能になります。無農薬栽培、無化学肥料栽培の枝豆を、今年もよろしくお願いします。
(事務所 白沢)7/22日 

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7月26日撮影。枝豆の小さな紫色の花が咲いた。枝豆には、このほかに白い花が咲きます。
これからさやができ、実が大きくなって食べ頃になるまで45日間くらいです



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